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夏の湿気に負けない家づくり

2025/07/18

梅雨や真夏のジメジメとした空気。日本の夏は、高温多湿という気候が特徴です。そんな中、快適に過ごせる家を建てたいと考えている方にとって、「湿気対策」はとても重要なテーマになります。とくに注文住宅であれば、設計段階から湿気に強い家づくりを考えることが可能です。

今回は「注文住宅」でできる「夏の湿気対策」について、具体的な方法やポイントをご紹介します。

なぜ湿気対策が重要なのか?

夏の湿気が引き起こす問題は、単なる「不快感」だけではありません。以下のような住宅の劣化や健康被害にもつながる恐れがあります。

  • カビやダニの繁殖:アレルギーや喘息の原因に
  • 木材の腐敗:構造部分の劣化やシロアリの発生リスク
  • 結露による内装の痛み:壁紙のはがれやカビの発生

湿気がこもりやすい家は、長期的に見るとメンテナンスコストもかさみやすく、住まいの寿命を縮める要因にもなります。そのため、最初の家づくりの段階からしっかりと対策を講じることが重要なのです。

注文住宅でできる湿気対策5選

1. 断熱と気密のバランスを最適化

注文住宅では、壁や床、天井の断熱材の種類や厚みを自由に選べます。断熱性が高まると室内と外気の温度差による結露を防ぎやすくなり、湿気対策に有効です。

同時に、気密性も重要な要素。すき間風があると湿気を外から呼び込む原因になります。断熱と気密のバランスを見極めながら、設計士と相談して適切な仕様を選びましょう。

2. 自然通風を促す間取り設計

風の通り道を計算して、湿気を自然に逃がす間取りにするのも有効です。たとえば、

  • 南北に窓を設けて風を抜けやすくする
  • 吹き抜けや高窓を設けて上昇気流を活かす
  • 湿気がこもりやすい水回りには通風窓を設置

など、注文住宅だからこそできる「風を感じる家づくり」が可能です。

3. 調湿性のある内装材を採用

内装材にも湿気対策に有効なものがあります。

  • 珪藻土(けいそうど):自然素材で、湿度が高い時は吸湿し、乾燥しているときは放湿する特性があります。
  • エコカラット:LIXILが販売する調湿タイルで、ニオイも吸着してくれる人気商品。

壁や天井の一部にこれらを使うだけで、空間の湿度を自動でコントロールしてくれるため、とくに洗面室やクローゼット、玄関などにおすすめです。

4. 床下・基礎の換気対策

床下の湿気は建物の寿命に大きく関わります。注文住宅では以下のような床下対策が可能です。

  • 基礎パッキン工法で効率的に換気
  • 防湿シートで地面からの湿気を遮断
  • 床下点検口をつけて定期メンテナンスしやすく

設計段階から床下の通気と乾燥に配慮しておくことで、カビやシロアリの発生を防ぐことができます。

5. 24時間換気システムの活用

近年の住宅では義務化されている24時間換気システムも、湿気対策に役立ちます。

  • 第1種換気(機械で給排気するタイプ)は、温度や湿度をコントロールしやすく、湿気の多い季節には特に効果的です。
  • 第3種換気(自然給気+機械排気)でも、適切に設置・運用すればカビ対策に十分機能します。

注文住宅では、住まい方や気候に応じて換気方式の選択や設置場所の工夫ができます。

湿気を防ぐ工夫は“快適さ”にもつながる

湿気対策をしっかりと行うことで、夏場でもカラッと快適に過ごせる家になります。冷房の効率も上がるため、省エネ効果や光熱費の削減にもつながります。

とくに注文住宅であれば、ご家族のライフスタイルや立地条件に合わせた対策を自由に取り入れられるという大きなメリットがあります。

室内干し派の方へ|ランドリールームよりも“衣類乾燥機”がおすすめな理由

近年、注文住宅ではランドリールームを設ける間取りが人気です。雨の日や花粉の季節に室内干しができるのは便利ですが、実は湿気対策の観点では注意が必要です。

室内干しは、どうしても部屋の湿度を上昇させてしまいます。とくに梅雨時期や夏の高湿環境では、衣類から出る水分が部屋中に広がり、カビやダニの原因になりやすいのです。24時間換気や除湿器を併用しても、完全に湿気を除去するのは難しい場合もあります。

そこでおすすめなのが、衣類乾燥機(ガス式・ヒートポンプ式)を導入することです。後から設置するのは難しい場合があるので、建築時に設置を計画しておいてください。

衣類乾燥機のメリット

  • 短時間でカラッと乾く:洗濯物の乾燥時間が大幅に短縮でき、家事効率が大幅にアップします。
  • 湿気を発生させない:機密性の高い注文住宅でも、湿度の上昇を気にせず使えます。
  • 干す手間が省ける:毎日の洗濯のストレスが減り、室内干しスペースも不要に。
  • ふんわり仕上がる:タオルなどが柔らかく仕上がるのも大きな魅力。
  • 夜間でも乾かせる:出勤前の早朝に急いで洗濯して干すなんてこともせずにすみます。

当社でも採用いただくことが多いガス乾燥機「乾太くん」などは、ガスのパワーで短時間かつ高温でしっかり乾燥できるため、ニオイの原因菌も抑制してくれる優れものです。

「ランドリールーム+乾燥機」の組み合わせも

もちろん、ランドリールーム自体は洗濯動線の効率化という面ではとても便利です。ただし、「干す場所」よりも「乾燥する設備」を重視することが、夏の湿気対策としては理にかなっています。

そのため、ランドリールームを計画する際も、室内干しスペースより乾燥機の設置を前提にした設計にすることをおすすめします。

このように、家づくりの段階で乾燥機の導入を前提とした設計を行うことで、暮らしやすさと湿気対策の両立が可能になります。

まとめ|湿気に強い家は、注文住宅でこそ実現できる

「夏でもカラッと快適な家に住みたい」「カビや結露のない健康的な空間をつくりたい」——そんな願いを叶えるためには、注文住宅だからこそできる湿気対策を取り入れることが重要です。

設計士や工務店としっかり相談しながら、あなたの理想の住まいを“湿気にも強い家”として形にしていきましょう。

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