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住宅の気密性は本当に大切?──体感しにくい性能をどう考えるか

2025/11/07

住宅性能の話の中でよく出てくる「気密性」。
専門家は当たり前のように「高気密住宅が良い」と言いますが、実際に住む人からすると「気密ってそんなに大事?」「それで何が変わるの?」と感じる方も多いかもしれません。

実際、デザインや間取りのように“見て分かるもの”ではないため、気密性の違いを体感する機会はほとんどありません。
それでも私たちは、気密性能をとても大切にしています。
その理由を、先日行った実際の測定結果を交えながらご紹介します。

気密性とは「家のすき間をどれだけ減らせているか」

気密性とは、家の中と外の空気の“すき間の量”のことです。
すき間が多いと、せっかく暖めた(または冷やした)空気が逃げてしまい、エアコンの効きが悪くなります。
その結果、部屋によって温度差が生まれたり、結露が発生しやすくなったりします。

逆に、気密性が高い家は空気の出入りがコントロールしやすく、室内の温度や湿度を安定して保つことができます。

実際に測定した「C値=0.17」という結果

先日、私達が建築中の住宅でも気密測定を行いました。
結果は C値=0.17㎠/㎡ という良い数値がでました。

この「C値(しーち)」は、家全体のすき間の大きさを表す指標です。
たとえばC値が1.0以下なら高気密と言われますが、1.0でも家全体のすき間を合わせるとハガキ1枚分くらいあると言われます。
株式会社24ではC値は0.3以下を目指しています。
今回の0.17という数値は、一般的に見ても非常に高い性能で、家全体で1円玉5〜6枚ほどのすき間しかないレベルです。

この結果は、職人の丁寧な施工精度と、設計段階からの気密への配慮がしっかり形になった証拠です。

高気密と言われているC値=1.0で十分?

確かに、一般的には1.0以下であれば高気密と言われています。
しかし、隙間というのは経年による木材の乾燥収縮や地震の揺れなどで広がる可能性があるのです。
経年後も高い気密性を維持するために、最初にできる限り隙間を少なくしておきたいのです。

でも……実際に暮らしてみないと分からないのでは?

お客様からよく聞かれるのが、「その数値が良いのは分かるけど、実際どう違うの?」という声。
確かに、数値だけを見てもピンとこないかもしれません。

けれど、住んでから初めて気づく“ちょっとした違い”にこそ、気密性の価値があります。

  • 冬の朝、布団から出てもヒヤッとしない
  • 家のどこにいても温度差が少ない
  • 暖房を切ってもしばらく暖かさが続く
  • 結露がほとんど起きない

これらはすべて、気密性能が高いからこそ感じられる日常の快適さです。
“体感しにくい性能”が、実は“毎日感じる快適さ”を支えているんです。

数値以上に大切なのは「快適さの積み重ね」

気密性を高めることの本当の目的は、「数字を競うこと」ではなく、住む人が一年中快適に暮らせる家をつくることです。
高気密にすることで、計画換気がしっかり機能し、空気の質も保たれます。
冬だけでなく、夏も外気の熱気を遮断して涼しさを保ちやすくなります。

つまり、気密性能は“快適な暮らしの土台”なんです。

まとめ:見えない性能こそ、暮らしの質を支える

家の気密性は、完成した家を見ただけでは分かりません。
ですが、その見えない部分にこそ「冬の暖かさ」「夏の涼しさ」「空気のきれいさ」が隠れています。

今回の測定で得たC値0.17という結果は、私たちの家づくりが目指す「快適で健康に暮らせる家」のひとつの証明。
これからも数値だけでなく、住む人の“体感の快適さ”を大切にした家づくりを続けていきます。

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