壁紙(クロス)の選び方|後悔しないために知っておきたいポイント
家づくりやリフォームで意外と悩むのが、壁紙(クロス)選びです。カタログを開くと何百種類もの柄や色が並んでいて、「どれにすればいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、壁紙選びは足し算ではなく引き算で考えるのがポイントです。「あれもいい、これもいい」と要素を増やすほど、まとまりのない空間になってしまいます。シンプルに、でも居心地よく。そのための考え方をご紹介します。
アクセントクロスは「目指す雰囲気」から逆算して選ぶ
アクセントクロスとは、1面だけ色や素材感の異なるクロスを使い、空間にメリハリをつける手法です。ただし「なんとなくおしゃれに見えるから」という理由だけで取り入れるのはおすすめしません。大切なのは、その部屋でどんな雰囲気を目指すかを先に決めることです。
雰囲気に合わせてクロスを選ぶ
目指すインテリアのスタイルによって、アクセントクロスの選び方は変わってきます。
- カジュアルな雰囲気にしたいなら、色味のあるクロスを取り入れてもOKです。グリーンやテラコッタなど、好みの色で空間に個性を出せます。
- ヴィンテージ・レトロな雰囲気にしたいなら、タイル柄・レンガ柄・木目調のクロスが雰囲気にマッチします。
- インダストリアルな雰囲気にしたいなら、モルタル風のクロスが選択肢のひとつになります。
ただし、ここで必ず覚えておいてほしいことがあります。これらはあくまで「クロス(印刷)」であるため、どうしても本物と比べると安っぽさが出てしまうという点です。「本物の質感にこだわりたい」という方には正直おすすめしません。本物のタイルや無垢材を貼ったり、モールテックスを塗ったりと、素材そのものにこだわる方法を検討してみてください。
ウォールシェルフなど「魅せる壁」はアクセントクロスが活きる
アクセントクロスというと「家具で隠れてしまうからもったいない」と言われることがありますが、それは必ずしも正解ではありません。たとえばウォールシェルフを設けて、雑貨や植物をディスプレイするように魅せる壁であれば、アクセントクロスとの組み合わせがむしろ空間をぐっと引き立てます。
大切なのは「その壁をどう使うか」。ただ何となく色を変えるのではなく、壁のあり方と色・素材感をセットで考えることが、アクセントクロスを上手に使うコツです。
個人的には柄物クロスはおすすめしません
正直にお伝えすると、柄物のクロスは基本的にはおすすめしません。その理由を具体的に説明します。
柄クロスは「古臭く」なりやすい
トイレだけアクセントとして花柄や個性的な柄のクロスを選ぶ方は少なくありません。施工直後はおしゃれに見えても、数年が経つと「時代を感じる」「古臭い」という印象になりやすいのが柄物の難点です。流行や自分の好みは変わるもの。特にトイレは面積が小さく柄が目立ちやすい分、時間とともに飽きや古さを感じやすいですし、柄によっては圧迫感も感じやすい空間です。
子ども部屋の柄クロスは将来の張り替えリスクがある
小さなお子さんのために、かわいらしい柄のクロスで部屋を仕上げたいという気持ちはよく理解できます。ただ、子どもは成長します。幼少期に喜んでいた星柄やキャラクターモチーフのクロスも、小学校高学年・中学生になるころには「もう嫌だ」となるケースは珍しくありません。その結果、早い段階で張り替えが必要になり、余計なコストがかかってしまうことも。
長く使うことを考えると、子ども部屋こそシンプルなクロスをベースにして、ファブリックや額縁ポスターなど「替えやすいもの」で子どもらしさを演出する方が賢明です。
これだけはおさえておきたい!壁紙選びの基本ポイント
① 光の当たり方で色は変わる
同じクロスでも、日当たりの良い南向きの部屋と北向きの薄暗い部屋では、まったく違う色に見えます。サンプルは必ず実際の部屋の光の下で確認しましょう。できれば昼と夜、両方の照明下でチェックするのがベストです。
② 白にも「種類」がある
「とりあえず白でいいかな」と思っている方も多いですが、白には真っ白・オフホワイト・アイボリー・グレイッシュホワイトなど、実に多くの種類があります。床や建具の色と合わせないと、黄ばんで見えたり、冷たい印象になったりすることがあります。
③ 機能性クロスは生活スタイルに合わせて選ぶ
最近の壁紙には、消臭・抗菌・防カビ・傷がつきにくいといった機能を持つものが多くあります。特にトイレや洗面所、子ども部屋などは機能性クロスを選ぶと日々のお手入れがぐっと楽になります。デザインだけでなく、機能面も合わせてチェックしてみてください。
④ ベースクロスにこそ予算をかける
アクセントや柄物に目が行きがちですが、空間の大半を占めるのはベースとなる白やニュートラルカラーのクロスです。ここのグレードを少し上げるだけで、部屋全体の質感がワンランクアップします。クロス表面には大抵凹凸があり、手触りや光の当たり具合による表情変わってくるので、面積の大きい部分こそ慎重に選びましょう。
まとめ
壁紙選びは、つい「映える」方向に引っ張られがちですが、毎日過ごす空間だからこそ飽きのこないシンプルさを基本にするのがおすすめです。アクセントクロスを使うなら、目指す雰囲気と壁の使い方をセットで考えること。柄物は長期的な視点で慎重に。そしてどうしても素材感にこだわりたいなら、本物の素材を選ぶ勇気も大切です。
迷ったときは、インテリアのプロや施工会社に相談するのも一つの手です。実際の施工事例を見せてもらいながら決めると、イメージのズレも少なくなりますよ。
