
BLOG
ブログ詳細
軒のある家・ない家の違いとは?
最近の住宅デザインでは、軒(のき)のない軒ゼロとも呼ばれるスタイリッシュな外観が人気を集めています。
一方で、軒のある家には、日本の気候に適した多くの機能的メリットがあることも事実です。
今回は、「軒のある家」と「軒のない家」それぞれの特徴と、デザイン性・快適性を両立するための工夫について解説します。
軒のある家のメリット
1. 雨や日差しから建物を守る
軒があることで、雨が外壁に直接当たるのを防ぎ、外壁やサッシ周辺の劣化を軽減できます。
また、夏の強い日差しを遮る効果があり、室内の温度上昇を抑えて冷房効率を高めることにもつながります。
2. 南面の軒や庇はとくに重要
南側に軒や庇を設けることで、夏の高い太陽は遮り、冬の低い太陽は室内に取り込むことができ、年間を通して快適な室内環境をつくりやすくなります。
太陽光が当たる南面には軒や庇を設ける等日差しをコントロールするための工夫が必要です。

3. デザインの楽しみが広がる
軒の裏側(軒天)の素材に木目調を採用するなど、外観に温もりやアクセントを加えることができます。和モダンやナチュラルテイストなど、好みに合わせた外観デザインの幅が広がります。
軒のある家のデメリット
1. 建築コストがやや高くなる
軒を設けるための材料や施工工程が増えるため、その分コストアップにつながる可能性があります。
2. 軒裏(軒天)のメンテナンスが必要
軒天は見落とされがちですが、経年による汚れや傷みもあるため、定期的なチェックと塗装などのメンテナンスが必要になります。
軒のない家のメリット
1. 現代的でスタイリッシュな外観
軒がないことで直線的ですっきりとしたデザインになり、ミニマルやモダン、ジャパニーズモダンなどのスタイルにマッチします。
2. 建物の高さやボリュームを強調できる
軒がない分、屋根と外壁の境目が明瞭になり、建物全体の高さやシャープさを演出しやすくなります。
3. 建築コストを抑えやすい
軒を設けないことで材料費や施工手間が減るため、コストを抑えることも可能です。
軒のない家のデメリット
1. 雨や紫外線の影響を受けやすい
軒がないと、壁や窓に直接雨が当たるため、外壁の劣化や汚れが目立ちやすくなります。
対策としては、「光触媒のセルフクリーニング機能のある外壁材」を使用することがおすすめです。
この機能により、雨が降るたびに汚れが自然と洗い流され、メンテナンスの手間を軽減できます。
ただし、光触媒は太陽光と雨が当たることで効果を発揮するため、北側の壁面などには効果が出にくいことに注意が必要です。
2. 夏の日差しが影響しやすい
軒や庇がないと夏場の日差しが室内に差し込む量が増え、室内温度が上がりやすくなります。
この点を補うには、窓のサイズや位置、断熱や遮熱性能の高いガラスの採用などで調整していく必要があります。
3.窓から雨が入り込みやすい
雨の日にわざわざ窓を開けることも少ないとは思いますが、締め忘れや突然の雨のときなど、軒がないと思った以上に室内がびしょびしょに濡れてしまいます。そういうことが続くと床やクロスへのダメージも深刻になるので注意が必要です。
デザインと快適性を両立するポイント
- 南面は日射をコントロールするための工夫をする(軒なしの場合はシェードなど)
- 軒天に木目調などの素材を使って、デザインのアクセントを加えてみる
- 軒なしデザインの場合は、高性能な外壁材や断熱窓を組み合わせる
- 敷地条件(日当たり、風向き、隣家との距離)に応じて軒の有無を検討
まとめ|見た目だけでなく“住み心地”にも注目を
軒があるかないかで家の印象は大きく変わりますが、見た目のデザインだけでなく、快適性やメンテナンス性などトータルでのバランスを考えることが大切です。
ご自身のライフスタイルや土地条件、予算に合わせて、最適な形を選んでくださいね。
まずは無料で相談したい方はこちら
- 家づくり相談
- カタログ請求フォーム
LINE公式アカウント友達に追加