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「耐震等級3相当」と「耐震等級3」の違い

2026/10/09

当社では、あえて「耐震等級3相当」とご説明しています。

構造計算で等級3の基準を満たす設計にしていますが、評価機関の審査を受けて取得した「耐震等級3」とは、別のものとして区別しているからです。
「相当」とは何か、中身の違いなどを順に説明していきます。

耐震等級3相当と、耐震等級3の違い

当社の場合、建物の強さそのものは変わりません。違うのは、第三者がそれを確認して、書類で証明しているかどうか。
耐震等級3を正式に取得したからと言って、強度が特別に上がると言ったことはありません。

当社は許容応力度計算という構造計算を行っています。柱、梁、壁、基礎にかかる力を一つずつ数値で確かめる方法で、この計算で耐震等級3の基準を満たす設計にしています。ただ、国に登録された評価機関の審査は標準では受けていません。だから「耐震等級3を取得した」とは言わず、「耐震等級3相当」と呼んでいます。

等級の意味も押さえておきましょう。

  • 等級1:建築基準法が求める最低限の強さ
  • 等級2:等級1の1.25倍の力に耐える
  • 等級3:等級1の1.5倍の力に耐える

等級3は、消防署や警察署のような防災拠点にも求められる水準です。

「耐震等級3」と説明されたら、評価を受ける前提かを確認してください

少し踏み込んで書きます。

評価を受けないまま、「耐震等級3の家です」とだけ案内している会社が、現実にあります。評価を受けなければ評価書は出ませんから、それは会社の自己申告にすぎません。しかも、どんな計算で確かめたのかが違えば、同じ「等級3」でも中身は別物です。

注文住宅は、まだ建っていない家を契約します。その場で評価書を見せてもらうことはできません。代わりに、次の3点を聞いてみてください。

  • 評価機関に申請して、評価書を取得する前提か。見積書に設計住宅性能評価・建設住宅性能評価の費用が入っているか
  • 構造計算の方法は何か(許容応力度計算か、壁量計算か)
  • 過去に建てた家の評価書を見せてもらえるか

契約書や仕様書に「耐震等級3(評価取得)」と書かれているかも、見ておくと確実です。

当社が「相当」と書いているのは、評価を受けていない段階で「等級3」と名乗りたくないからです。

耐震等級3を正式に取得するには

住宅性能表示制度にもとづく「設計住宅性能評価」と「建設住宅性能評価」の2つを受けます。

設計段階で図面と構造計算書を評価機関に出し、設計住宅性能評価書を受け取ります。着工後は、基礎の配筋や構造金物の取り付けを現場で検査してもらい、完成後に建設住宅性能評価書が交付されます。図面の上で等級3というだけでなく、実際にそのとおり建てたことまで確認される仕組みです。

もう一つが、長期優良住宅の認定です。耐震等級2以上が要件で、当社では等級3で申請することがあります。

実際のところ、耐震等級3だけをわざわざ安くない費用をかけて取る方はほとんどおられません。多いのは、長期優良住宅を取るときに、ついでに等級3も取得するパターンです。取得するなら、どちらかといえばこちらです。補助金などが受けられる場合があるからです。

取得するメリット

形式的な安心感だけの話ではありません。お金に関わる部分で、はっきり差が出ます。

地震保険料が割引になります。耐震等級3なら50%の割引です。ただし、評価書などの証明書類を出して初めて受けられる割引です。「相当」のままでは、どれだけ強い家でも対象になりません。地震保険に加入予定の方は耐震等級3の取得を考えてみましょう。

長期優良住宅なら、補助金や税の優遇があります。補助金は年度ごとに制度も金額も変わるので、計画の時点で最新の情報を確認してお伝えします。住宅ローン控除でも、一般の住宅より借入限度額が大きい区分になります。

将来売るときの説明材料になります。「構造計算をしています」と口で伝えるより、評価書を見せたほうが話が早い。

取得するための費用

強い家にするための構造計算は、当社では標準で行っています。別途かかるのは、評価機関への申請と検査にかかる費用です。長期優良住宅の認定を受ける場合は、その申請費用も加わります。

合計すると、数十万円の負担になります。建物の規模や申請の内容で変わるので、正確な金額は、計画が決まった段階でお見積りします。

なぜ全棟で取得しないのか

取得するためには、お客様に費用を負担していただくことになります。強さは変わらないのに、書類のために数十万円を払ってもらう。そこに見合うメリットがあるのかを、一棟ずつ天秤にかけています。

長期優良住宅を取る家なら、補助金や税の優遇で費用に見合う場合が多いので、取得をおすすめします。逆に、補助金の対象にならず、地震保険にも加入しない方針の家なら、評価書を取る意味は薄くなります。

もちろん、希望があれば申請して取得します。「書類として残しておきたい」という理由でも十分です。構造の強さに違いはありませんから、費用と相談しながら決めてください。


参考:国土交通省「住宅性能表示制度」(耐震等級の定義)/損害保険料率算出機構「地震保険の割引制度」(耐震等級割引)/国土交通省「長期優良住宅の認定制度」(認定基準)

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